JAMO’S 会報誌

遺品整理は様々なかたちがあります。また、片づけだけではなく、そこに付属したかのように様々な懸案が上がってきます。
昨今、多い例としては、先立たれたご家族の遺品整理と子どもやホームに移ることでの生前整理が同時に発生するということです。

そういった場合、家の中の本はどうするの? 家具は? 子どもが収集していたコレクションは? 遺言証は? 不動産は? 保険は? そういった遺品整理の現場の声をお届けします。

会報誌バックナンバー

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2018年冬号 vol.4冊子2018_冬_表紙

 

生前整理・遺品整理の事例を紹介

●遺品整理
実家の一軒家(4L2DK)を売却するための遺品整理。形見分けはすでにすませていて、全てを処分するかたちとなった。依頼者の息子さん達はすべて70代という高齢のため、家の片づけはできないと判断し専門家へ依頼した。

依頼者:息子さん 物件:一軒家の4L2DK
作業:4名で3日間 受注額:30万円

●生前整理
エレベーターなしの5階建ての団地に住む母。外出は病院に行く時だけという母を心配して、同居をするために生前整理を娘さんから依頼された。物はある程度分けられていたが、お母さんが立ち合いのもとで、「要る、要らない」を確認しながらの作業。1日目は要る、要らない。2日目は引越、3日目が最終処分の片づけとなった。

依頼者:娘さん 物件:2LDK(お母様がお一人で住む団地)
作業:4名で2日間、1日が処分 受注額:30万

●介護片づけ
お父様の入院中に介護ベッドを入れるために、部屋の片づけ依頼を受けた。母と娘さん一緒に介護するためにクローゼットの整理。必要な物は手前に置くなど一緒に片づける。洗面台を着替えスペースとおむつコーナーを設置。片づけ後に定期清掃・月1回(1時間3000円)で請け負っている。

依頼者:娘さん 物件:部屋・クローゼット 作業:分別に1人で3日間、処分品撤収4名で1日 受注額:19万

2018年春号 vol.03
冊子2018_春_表紙

認知症になる前に準備を! 家族の幸せのために 〜会員ブログより〜

何も無ければ無い方がいい。あるならたくさんあれば良い。始めて聞いた時にはピンとこなかった。認知症の祖父母は、何の準備もしていなく、娘である母が1人で取り組み始めた。私の祖父母が認知症なり、介護の母が2人の経済を垣間みた時。家族関係が壊れていった。そして「あ! この事か!」と思い知った。

先に祖父母と母の関係について話しておきたい。祖母は後妻で、母と叔父は前妻の子供。産みの親は派手な人で、祖父と弟の世話はわずか小学生だった母がこなしていた。そのうち産みの母は蒸発、後妻に祖母が来た。祖父は祖母に一目惚れ、仲睦まじく2人の生活がスタート。祖父母に子どもたちは付かず離れずの距離、口出ししないことでうまくいっていた。

祖母の酢の物の味が変わった事に気付いた時期を皮切りに、祖母の行動や発言がどんどんおかしくなった。愛する祖母の変貌に祖父はパニックに。何も迷惑は掛けないと言っていた祖父だったが借金は無い程度。母はすぐに介護サービスの手続きをとり、仕事の更新を止め、自宅から片道一時間の距離にある介護の学校に通う事を決意した。父はどうして何もしてないの? というモヤモヤを抱えたまま介護が始まった。

介護を始めて優しい祖母のためにと頑張っていた母の意識がどんどん変わっていく。決定的なのは2人の財政状況を知った時だった。母の中で優しい祖母からしたたかな祖母に。頑固な祖父から情けない祖父にと見る目が変わっていった。

母自身が昔からもっていたモヤモヤした孤独感が溢れだした。子供の頃から祖父の可愛がっていた長男。次は長男の女房、いつも私は最後。祖父母の介護をしていると2人の力関係が浮き彫りになり、子どもとしての母と女としての祖母が祖父を挟む形となり、関係が日々悪化していった。

祖父の口座から専業主婦だった祖母がせっせと移していたお金は、祖父の預金とそんなに変わらないという。母と祖母は養子縁組の届けておらず、祖母の一円も使えない状況に陥る。

子供だというだけで祖父母の面倒がのしかかる母はすでに介護に疲れ果てていたのだろう。いまは一年前と違い、諦めに似た静かな気持ちで介護をしている。もしも二人が生前整理をしていたら、もっと気持よくエンディングを送らせたのではないか。いつまでも仲睦まじい2人だったね。で終わったはずだ。母の人生も祖父母の人生も今より美しかったのではないかと……。

家族だからこそ触れたくない部分があり、知らなくて良いことがある。自分が生前整理を怠ったことで家族に要らぬ感情や揉め事を残すことを知って欲しい。

家族の幸せのために、出来ることを! いつかではなく、今、それを知ったその時なのだと思う。

2017年秋号 vol.02
冊子2017_秋号_表紙

弁護士・近森章宏の「相続でよくあるトラブルを知る」
人間は、誰しもいつかは死亡します。被相続人が死亡した後、相続に関して生前は考えもしなかった問題が発生し、遺族にとって被相続人が亡くなったショックに加えて、より大きなストレスになってしまうことが散見されます。以下では、被相続人が死亡した後によく発生する事例を紹介し、その際の解決方法について説明します。

①相続人が分からない
高齢の方が亡くなり、配偶者はすでに亡くなっていて、子どももおらず、生前介護などで付き添っていたのが甥や姪の方という場合があります。この場合、法定相続人は、被相続人の兄弟となりますが、兄弟が多数いるという場合がよくあります。

すでに兄弟の一部の方が亡くなっている場合、その子どもに相続人の地位が承継されます(このことを「代襲相続(だいしゅうそうぞく)」といいます)。その結果、子供が複数いた場合、その数だけ相続人が増えることになります。

このように、相続人が多数いると、被相続人の葬式にさえ呼ばないほど連絡を取っていない、全く面識がない相続人も出てきます。そもそも被相続人の甥や姪の方からすれば、被相続人が一体何人兄弟だったのかさえ知らない場合もあります。このような相続人については、連絡先はもちろん、生死さえ分からず、どのように被相続人の遺産分割手続を行えばよいか分からないという状況が発生します。

このような場合の対処法
まず親族の戸籍謄本を取得して、親族関係図を作成。親族関係の解明から始めます。その上で、全く連絡をとっていない相続人がいる場合は、住所を調査して、手紙を送付するなどして、被相続人が亡くなりになったことや遺産分割に関する説明をして、遺産分割協議を行うのが一般的です。相続人が多ければ多いほど、入手が必要な戸籍謄本の部数が増えますので、時間と費用がかかります。

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創刊号2017年夏

冊子2017_表紙

リユース業界の現場から「ありがとう」の一言で、モノが繋がる

遺品整理の案件で茶道具の売却を検討されているお客様を紹介いただき、全部で110個の茶道具を買い取りさせてもらった。元々の持ち主は表千家の先生をしていたこともあり、道具には千家十職による作品などがあったため、茶碗一点で50万円という高額買い取りとなった。

自分のモノではない実家の茶道具など処分する場合も必ず査定依頼をすることをお薦めする。もう一つ思い出に残っている買い取りがある。それは、貴族の屋敷にありそうなゴージャスなイタリア製のサイドボードを買い取りした時のこと。購入時は30万円した品物だが、弊社は3000円で買い取りさせていただいた。ここで多くの皆さんが興味ありそうな家庭に潜んでいる可能性のあるお宝をお教えしよう。・昔のおもちゃ(人形、カード、模型、ゲーム機、お菓子のオマケ、シール)・オーディオ関連(20年以上前のオーディオが現在人気上昇中)・リカちゃん人形は初代が一番高い値がつく、着ている服も汚れているからといって捨ててはダメ。箱入りで状態がいいものになると10万円前後。・30代の息子さんがガチャポンの人形やドラゴンボールのカードを一生懸命集めていた記憶がないだろうか? レアものが入り、シリーズが揃っていると100万円になることも。私の妻のお兄さんは、かなりカードの収集をしていたが、邪魔だからと母に捨てられてしまっていたとか。後の祭りである。

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